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社団法人 東洋音楽学会 沖縄支部

定例研究会開催記録

●東洋音楽学会沖縄支部第40回定例研究会

日時:2004年7月24日(土)午後2時〜4時
場所:沖縄県立芸術大学 奏楽堂講義室
参加費:会員無料、非会員300円(資料代として)
内 容:
1. 研究発表「入子踊の実像をめぐって」
発表者:金城 厚(沖縄県立芸術大学)
概 要:1838年の「戌の御冠船」で演じられた「入子躍」は現在伝承されていない。しかし「琉球戯曲集」「中山伝信録」やこの度翻刻された「躍方日記」などを読み合わせることによって、ある程度明らかにできる側面がある。去る1月の国立劇場おきなわの開館公演では、又吉静枝氏の作品にかなり取り入れていただいたので、その様子も紹介したい。

2. 研究発表「植民地関連資料にもとづくインドネシア音楽・芸能の歴史研究の可能性―平成15年度オランダ、ライデン大学における在外研究の報告ー」
発表者:梅田英春(沖縄県立芸術大学)
概 要:オランダの国立文書館、王立民族学研究所、熱帯地域研究所などで整理されている旧植民地資料の保存や研究の現状にふれながら、これらの資料にもとづいたインドネシア音楽や芸能研究の可能性について報告する。

●東洋音楽学会沖縄支部第39回定例研究会

日 時:2004年2月14日(土)午後2時〜4時
場所:沖縄県立芸術大学奏楽堂講義室
参加費:会員無料、非会員300円(資料代として)
内 容:
1. 2003年度卒業論文発表
「京太郎芸能の源流と変容」
発表者:松村紗世子(沖縄県立芸術大学)
[概要]人形芝居・万歳・念仏などを携えていた京太郎の芸能は、日本本土の芸能の流れをくみ、現在でも民俗芸能「京太郎」をはじめとした沖縄のさまざまな芸能に根をおろしている。

2. 研究発表
「狩俣の神歌 祖神・フサ」
発表者:狩俣康子

●東洋音楽学会第38回沖縄支部定例研究会

日時:2003年12月13日(土) 午後2時〜4時
場所:沖縄県立芸術大学奏楽堂講義室
会費:会員は無料、非会員は300円(資料代として)
内 容:
1. 研究発表
「琉球方言訳讃美歌の考察」
発表者:芳澤江美子(沖縄県立芸術大学非常勤講師)
[概要]1903年に、それまで国内で使用されていた讃美歌集が、日本で初めて合同出版された。その後沖縄では、この讃美歌集より10曲が、伊波普猷文学士とその兄弟普成氏により琉球方言に訳されて世に出た。しかし現在、その方言歌詞では歌われなくなっているものも少なくない。その背景には何があるかについて、実例を挙げながら、キリスト教神学及び沖縄文化論的視点からの考察を試みる。

2. 講演
「ふるさとの音楽療法―民俗志向的音楽療法の実践」
講演者:高江洲義英(いずみ病院院長)
[概要]わが国の音楽療法の歩みは、過去30余年の間に障害児、精神科領域、高齢者その他へと大きな広がりを見せてきている。ことに1996年の協会認定音楽療法士(MTR)の制度発足以来、加速度的に音楽療法の実践の場が広がっている。演者は1971年(昭和46)より精神科領域での音楽療法の実践を続けてきたが、沖縄への帰郷後は、琉球民謡や伝統楽器を多用した実践を試みている。その実態について講演する。