NEWSLETTER No.46 TOYO ONGAKU GAKKAI KAIHO


      NEWSLETTER No.46 
TOYO ONGAKU GAKKAI KAIHO
THE SOCIETY FOR RESEARCH IN ASIATIC MUSIC

      東洋音楽学会　会　報　第46号

      発行（社）東洋音楽学会〔事務所〕

      〒110-0001東京都台東区谷中5-9-25

                第2八光ハウス201号

      TEL.03-3823-5173 FAX.03-3823-5174

      e-mail LEN03210@nifty.ne.jp

目次

第50回大会のご案内
第50回大会の研究発表募集
第16回田辺尚雄賞受賞者発表
日本学術会議芸研連シンポジウムのお知らせ
第59回通常理事会議決事項のお知らせ
制度改革について
ICTM'99広島大会のご案内
会員名簿発行のための調査について
事務所の電子メールアドレス変更のお知らせ
情報委員会からのお知らせ
徳丸吉彦氏、山口修氏に小泉文夫音楽賞
定例研究会報告
定例研究会開催予定
定例研究会発表募集
会費納入のお願い
事務機器寄贈のお願い
受贈図書
新刊書籍
前号の訂正とお詫び
編集後記

#印刷版会報の「会員異動」「制度改革案」はHP版には掲載しません。

第50回大会のご案内
　社団法人東洋音楽学会は、本年度の大会を下記の通り開催いたします。どうぞ奮ってご参加ください。
�日時　平成11年10月16日（土）、17日(日）
�会場　東京学芸大学
　　　　　　〒184-8501
　　　　　　東京都小金井市貫井北町4-1-1［交通］ＪＲ中央線武蔵小金井駅下車、北口9番　乗場から京王バス「小平団地行」を利用し「学芸大正門」下車（約５分）
�内容（細目は変更することもあります）
第１日　午前　通常理事会
　　　　午後　�公開講演会
　　　　　　　　山口修氏、三木稔氏
　　　　　　　�公開公演
　　　　　　　　貫井囃子保存会
　　　　　　　�田辺尚雄賞授賞式
　　　　　　　�懇親会
第２日　午前　ラウンドテーブル１
　　　　　　　「研究から実践へ（仮題）」
　　　　　　　ラウンドテーブル２
　　　　　　　「フィールドワークを考える
　　　　　　　　（仮題）」
　　　　午後　研究発表会及び総会　　　
�会費
　　　　参加費　　　3,000円
　　　　学生参加費　2,000円
　懇親会費　　4,000円

第50回大会の研究発表募集
　第50回大会の研究発表会における口頭発表を下記の要領で募集します。多彩な発表を期待します。
�発表時間：20分（厳守）質疑応答：10分
�申込方法：題目、要旨（横書1200字以内）、
氏名、連絡先（住所、電話、ファックス、E-mailアドレス等）、使用希望機器、その他必要事項を明記の上、書面で下記大会事務局まで申し込んでください。その際、フロッピー（使用機種とフォーマット形式を書き添えて）をお送りいただけると助かります。
�申込締切：1999年6月21日（月）消印有効
�採否決定：締切後、大会実行委員会で決定し、結果を申込者に通知します。
�申込宛先：
　〒184-8501 東京都小金井市貫井北町4-1-1
　　　　　東京学芸大学教育学部音楽学科加藤研究室気付
　　　　　（社）東洋音楽学会大会事務局
　　　　　TEL/FAX 042-329-7576
［第50回大会実行委員会］
　　磯田三津子、遠藤徹、大貫紀子、
　　小塩さとみ、加藤富美子、樋口昭、
　　福岡亨子、吉崎清富（委員長）

第16回田辺尚雄賞受賞者発表
　第16回田辺尚雄賞は、以下の通りに決定いたしました。
[受賞者]新井弘順、内田敦、近藤静乃、スティーブン・G・ネルソン
[受賞対象] 『新義真言声明集成楽譜編』
1)『新義真言声明集成楽譜編第一巻二箇法要集（上）』栗山明憲・小泉文夫編真言宗豊山派仏教青年会発行　　
　1969年3月発行/1999年3月増補再刊
2)『新義真言声明集成楽譜編第二巻二箇法要集（下）』真言宗豊山派仏教青年会編
新井弘順監修 1998年3月発行
3) 二箇法要集ＣＤ演唱：青木融光
　　　責任編集：栗山・小泉
[選考過程]
　今回推薦された業績は6件にのぼり、3月30日に開かれた第16回田辺尚雄賞選考委員会で慎重に審議されました。授賞式は本学会第50回大会で行われる予定です。理事会で承認された授賞理由は以下の通りです。
[授賞理由]
　本書は真言宗豊山派の二箇法要を、言語表現
・楽譜（声明譜と五線譜）・CDによって立体的に記述しようとしたものである。30年前に小泉文夫・栗山明憲により刊行された法要前半の楽譜（声明譜と五線譜）を増補再刊し、後半部分の五線譜採譜にあらたに資料と解説（英文）を付し、所収曲のＣＤ復刻を組み合わせて発行された。過去の研究成果に現代的なパースペクティヴからあらためて光をあてたこと、楽譜部分で五線譜採譜の持つ問題点に対してこまやかな配慮がなされていること、資料部分は簡潔ながら旋律型の分析考察をも含み、また法会全体のなかでの各曲の位置づけが明確になされていること、優れた解説（含英文）によって声明の全体像を偏りなく記述していること、地味で基礎的な作業に手を抜かず研究者・伝承者がともに利用できるかたちになっていること、青木融光大僧正の優れて芸術的な演唱の記録としても貴重であること、などから今後の声明研究の基本的文献・資料になるものとして高く評価される。

日本学術会議芸研連シンポジウムのお知らせ
　芸研連（芸術学研究連絡委員会）では、今年度のシンポジウムを下記のような案で開催いたします。シンポジウムはどなたも自由に無料で出席できますので、学会会員のみならず、広く一般からの参加をお待ちいたします。

◇日本学術会議創立５０周年記念
　 1999年度芸研連シンポジウム　
　（財）兵庫県芸術劇文化協会
第１８回表演芸術ワークショップ
　テーマ「アートと社会」　入場無料
（要整理券、電話 078-333-1150・
　fax 078-333-1152にて財団に申し込む）
◎キーワード
　アートマネージメント、文化行政、公共ホール、美術館、博物館、芸術活動、芸術作品、芸術学
◎趣旨
　世紀転換の時期にあたり、やや長期的展望に立って「芸術・芸術学」の諸分野が社会とインタラクティヴに活動を展開する方法・理論・意義等について討論します。かつての伝統的な社会のあり方においては、芸術の諸ジャンルやそれらにかかわる芸術諸学や美学はいわば「社会から隔離された状況」に身をおくことが許されていたり、逆に特に限定された社会的機能をはたす特殊なものとして認知されていたといえます。ところが激動の２０世紀を終え新たな世紀を迎えようとする現段階にあっては、「社会にはたらきかけるアート、そして芸術学」そして「社会から多くをとりいれるアート、そして芸術学」というあり方が目立つようになり、要請されてもいるように思われます。文化ホールや美術館・博物館の類が以前とは異なる活動を展開し、そこに実践的かつ実験的に関わる芸術諸学が必要とされているのではないでしょうか。

日時：1999年６月19日（土）13:30～16:30　
会場：兵庫県民会館11階ホール
　　　（神戸市地下鉄「県庁前」下車１分）
共催：日本学術会議芸術学研究連絡委員会
　　　財団法人兵庫県芸術文化協会

発表者など：
　開会挨拶　勝國興
　　　　　（芸研連委員・美術史学会・同志社大学教授）
　基調報告　山崎正和
　　　　　　（美学会・東亜大学大学院教授・兵庫県芸術文化協会芸術監督）
　発表　　　中村透
　　　　　　（日本音楽学会・琉球大学教授・シュガーホール芸術監督）
　　　　　　橋本敏子
　　　　　　（日本都市計画学会、(株)生活環境文化研究所代表取締役�(株)文化農場代表取締役）
　　　　　　福本繁樹
　　　　　　（意匠学会・大阪芸術大学教授）柳沢秀行
　　　　　　（美術史学会・岡山県立美術館学芸員）
　閉会挨拶　淺沼圭司
　　　　　　（日本学術会議会員・同芸研連委員長・成城大学教授）
　司会　　　山口修
　　　　　　（芸研連委員・社団法人東洋音楽学会・大阪大学教授・兵庫県芸術文化協会評議員）
　コーディネーター
　　　　　　山口修
　　　　　　薮亨（芸研連委員・意匠学会・大阪芸術大学教授）
　　　　　　勝國興

第59回通常理事会議決事項のお知らせ
　1999年4月3日(日)13：00より、東京芸術大学音楽学部構内不忍荘において第59回通常理事会が開催されました。そこで審議された議事と主な議決事項をお知らせいたします。
�情報委員会設置の件
　学会ホームページ開設にむけて作業を続けてきたワーキンググループ（小日向英俊、田井竜一、中村美奈子、T.M.ホフマンの各氏）が、今後は情報委員会として、新たに久万田晋氏を加えた５人で情報の更新・編集作業等にあたることになりました。
�新入会員承認の件
　1998年9月1日より1999年3月31日までに入会を申し込んだ22名の入会が正式に承認されました（氏名等は本号および前号に記載）。
�1999年度研究発表大会の件
（本号大会案内記事を参照）
�第16回田辺尚雄賞受賞者決定の件
（本号田辺賞記事を参照）
�第17回田辺尚雄賞選考委員選任の件
　第17回田辺尚雄賞選考委員に、福島和夫（委員長）、加藤富美子、薦田治子（以上再任）、龍村あや子、安田文吉（以上新任）の5氏が選任されました。
�98・99年度顧問、参与、地区委員委嘱の件
　以下の方々が98・99年度顧問、参与、地区委員に決まりました。
片岡義道、横道萬里雄（以上顧問）、押田良久、小野功龍、酒井諄、谷村晃、谷本一之、仲芳樹、中小路駿逸、西山松之助、本田安次、馬淵卯三郎（以上参与）、桂博章、笹森建英（以上東北地区委員）、荻美津夫、星旭、増本伎久子（以上関越地区委員）、久野壽彦、高橋昭弘、安田文吉（以上中部地区委員）、網干毅、泉健、伊東信宏、岩田宗一、志村哲、中川真、梁島章子、山田智恵子（以上近畿地区委員）、片桐功、原田宏司、山田陽一（以上中国地区委員）、松永建、松原武実、宮崎まゆみ（以上九州地区委員）、大塚拝子、金城厚、蒲生美津子、杉本信夫、比嘉悦子（以上沖縄地区委員）
�98・99年度参事追加の件
　以下の方々が98・99年度参事に追加されることに決まりました。
金光真理子、土田牧子、森田都紀（以上本部）、仲村由樹、山口真紀子（以上沖縄）
�制度委員会答申の件
　別称を併せて検討中であった「常任委員会」の名称について、再検討の結果、「常任委員会」として立ち上げることが決まりました。
（本号末添付資料を参照）
�フィールドワークのモラル及びその処理の件
　継続審議中です。
�ICTM '99広島大会の件
　日本を含め30カ国以上の参加者による150件以上の発表が予定され、各助成団体のご理解を頂いて助成金が集まりつつあるなど、大会の準備が順調に進んでいることが報告されました。
�岸辺成雄名誉会長米寿祝意の件
　岸辺成雄名誉会長が米寿を迎えられるにあたって、1999年度研究発表大会の懇親会において祝意を表すことが決まりました。
�2000年度研究発表大会の件
　2000年度研究発表大会を、歌謡学会と合同で、奈良教育大学が責任団体となって、金沢で開催する方針が承認されました。
�「両学会合併検討会議」解消受け入れの件
　日本音楽学会からの「両学会合併検討会議」解消の申し出を受け入れ、会長名で返事を出すことを決定しました。
　なお、この議決を受けて、日本音楽学会宛に以下の回答文書を送りました。

　　　　　　　　　　　　　　1999年4月5日
日本音楽学会会長
角　倉　一　朗　様
　　　　　　　　　　（社）東洋音楽学会会長
　　　　　　　　　　　　　久保田敏子
� 両学会合併検討会議の解消について�のご返信

　去る２月８日付けでご送付頂きました貴信「用件：両学会合併検討会議の解消について」に関して、お返事申し上げます。
　「解消」のお申し出につきましては、今日ま
で慎重に審議を重ねて参りました。「当学会と日本音楽学会の合併を目指して、それに関する諸問題の検討を行う両学会合同の検討機関」という趣旨で提案し、1995年の設置決定に至った「検討会議」を解消することは、誠に残念なことではあります。しかし、その後の経緯をふまえた結果、当学会としても解消はやむを得ないとの結論に達しました。昨日４月４日に行われました当学会理事会におきまして、その旨、決議されましたので、ご返答申し上げる次第です。
　なお、1997年3月29日に行われました第4回両学会合併検討会議につきまして、当学会派遣委員による議事録の提出が著しく遅れておりますことは、誠に遺憾に存じます。早急に議事録を送付するよう、当学会派遣委員に伝えましたことを、ここにご報告申し上げます。

制度改革について
　すでに前の会報でお知らせしましたように
（『会報』第45号５～６頁参照）、昨年の第58回通常理事会において、本学会の制度改革案が承認されました。ただし、新しく設置する「常任委員会」の呼称について、その時点では「仮称」となっていました。このたび第59回通常理事会において「常任委員会」が正式の名称として認められましたので、本誌の号末に制度改革の最終案の骨子およびそれに伴う諸規則の改正案の全容を掲載します。この改革案は今年の第50回大会時に開催される総会において正式に諮られる予定です。総会の場では時間の制約もありますので、この案についてのご意見等があれば、早めに学会事務局あて書面でお寄せくださるようお願いいたします。

ICTM '99広島大会のご案内
　すでに簡単なご案内と参加申込書はお送りしていますが、ICTM'99広島大会（国際伝統音楽学会第35回世界大会）のプログラムがほぼ決定しましたので、改めてご案内いたします。
　東洋音楽学会は本大会のホスト学会であるため、ICTMの会員でない東洋音楽学会の会員も ICTM会員と同じ扱いで参加登録ができます。また、東洋音楽学会員に限り、6月1日までに参加登録をすると、割引料金で参加できます。多数の会員のご参加をお待ちいたしております。
　詳細は同封の会報別冊をご覧ください。なお登録には同封の参加申込書をお使いください。

日時：1999年8月19日(木)～25日（水）
会場：広島市立大学国際学部
　　（広島市安佐南区大塚東3-4-1）

研究発表テーマ：
　１．音楽の習得と舞踊の習得
　２．アジア社会における音楽家／舞踊家
　３．アジアの音楽舞踊の研究
　４．音楽と平和
　５．グローバル・ポップスの地域的変容
　６．音楽研究の新しい試み

プログラム概要：
・記念講演（19日）
・研究発表セッション（20～21、23～26日）
・基調講演・全員参加セッション
　　　　　　　　　　（20,21,23,24日）
・イベント
　　　1 「From Japan(仮題)」(20日夜)
　　　　　平曲と雅楽のコンサート
　　　（今井勉＆東儀秀樹）
　　　2「広島地太鼓の夕べ」（21日夜）
　　　演奏とワークショップ
　　　3「三原市やっさ踊り」（23日夜）
・歓迎レセプション（19日夜）
・懇親会（22日夜）
　　：ワークショップ
・見学
　　　1「宮島と平和記念公園」（22日午前）
　　　2「京都奈良一泊旅行」（26～27日）
・その他
　希望者には、視聴覚資料の自主上映、学術研究の会合開催、出版物やCDの展示の機会が設けられています。

参加登録料金：
　正会員　14,000円
　（6月1日以前に振込みの場合、12,500円）
　学生会員　7,000円
　（6月1日以前に振込みの場合、6,300円）
　非会員　19,600円
　（6月1日以前に振込みの場合、17,500円）
　部分参加（一日分）　 3,200円
　学生部分参加（一日分）　1,300円
参加登録および宿泊申し込みの詳細については、会報別冊をご覧ください。

会員名簿発行のための調査について
　本年は会員名簿発行年にあたります。新名簿は本学会年度末（8月末）、機関誌と同時に発行の予定です。
　同封の葉書に名簿記載事項をご記入の上、6月末日まで（厳守）にご投函ください。
　ご協力お願いいたします。

事務所の電子メールアドレス変更のお知らせ
　事務所の電子メールアドレスが変わりました。
　　旧：LDT01776@niftyserve.or.jp
　　　　　　　→新：LEN03210@nifty.ne.jp
　IDのみでなくドメイン名も変わりました。今後は新アドレスにご連絡をお願いします。

情報委員会からのお知らせ
　情報委員会作成の学会ホームページが、学術情報センターのサーバーで公開されました。
アドレスは、
　http://wwwsoc.nii.ac.jp/tog/です。

徳丸吉彦氏、山口修氏に小泉文夫音楽賞
　徳丸吉彦氏、山口修氏が、第10回小泉文夫音楽賞を受賞されました。
［受賞理由］
　長年にわたる民族音楽学の研究と教育、とくにベトナム雅楽の復興に尽力したことに対して

※なお賞金は全額、公益信託小泉文夫記念民族音楽基金に寄付されました。

◇第418回　定例研究会（1998年10月3日）東京芸術大学

○講演
「アンデスの伝統における世界観とジェンダー」
（"Cosmovision, Gender and Music in Andean Tradition"）

講演者：マックス・ペター・バウマン
（バンベルグ大学、元国際伝統音楽研究所長）
司会：徳丸吉彦（お茶の水女子大学）
通訳：岡崎淑子（聖心女子大学）

〈講演要旨〉
　アンデスの宇宙観は相対する二極の原理に貫かれている。空間的には、天上界に父なる太陽と母なる月が、下界に大地の神と大地の女神が存在し、その中間の地上界に人間の男女が存在する。時間的には、未来を示す天上界と過去を示す地下界が、現世、すなわち「今」「ここで」出会うと考えられる。　
　諸々の事象は男女の対の関係でとらえられる。
　例えば、明けの明星に対する宵の明星、山脈に対する草原、海水に対する雨水、感想に対する湿潤など、それぞれ男性的なもの、女性的なものと解釈される。土地の耕作に対する種蒔きの仕事、楽器の演奏に対する歌の演唱も、それぞれ男性と女性の役割と区別される。しかし、いずれも相対するもののペアは相補的な関係で密接に結ばれており、対立し、排除し合うものではない。
　音楽文化にもこのような二元論が明確に見られる。しかも現在は、インカ時代以来の宇宙観にキリスト教的な概念が融合されている。例えばインカ暦の1年のうち11月から4月頃までの雨期は、灌漑、発芽など女性的豊饒のシンボルに満ちた時期であるが、処女マリアの祝日が多く、大地の女神に向けて木製のノッチ付きダクトフルートがよく演奏される。あとの半分の乾期には男性的な祝日が多く、大地の神に向けて固い竹製のパンパイプスが演奏される。
　楽器の作り、演奏方法にも二元的な原理が顕著である。パンパイプスはパイプ数が偶数（男性）のものと奇数（女性）のものがペアで演奏される。前者はアイマラ語でイラ（リーダーの意味）、後者はアルカ（合わせるものの意味）と呼ばれ、男女のパンパイプス一組で音階が成立しメロディーが形成される。
　コリカチャの神殿に示される宇宙観では、ヴィラコチャという宇宙の根源は黄金の卵のイメージで表され、すべて相対するもの、上下、左右、内外、光闇、男女が相補的にダイナミックなバランスを生み出し、次々と新しい存在を創造していくエネルギーの根源と解釈される。

〈質疑応答〉
「男女間の相補的関係の中に力関係、階層構造はないのか」－両者は全く平等ということではなく、男性がリーダーシップをとり、女性がそれに合わせていくこと、また、年配の経験者が難しい演奏を受け持つことなど、階層関係がある。「合奏楽器の中で、パンパイプスやシークなどの笛類はペアで演奏されるが、太鼓はどうなのか」－太鼓には特にペアの概念は適応されない。「祭は現在も盛んなのか」－伝統的な祭はむろん、スペインの影響でブラスバンドも盛んであるが、これも二つのグループが向き合ってホケトゥス式に演奏することがある。
（文責：岡崎淑子）

◇第419回定例研究会（1998年12月5日）
（日本音楽学会関東支部との合同例会）
　　　　　　上野学園大学　エオリアンホール

○シンポジウム
「古楽譜解読をめぐる諸問題」
パネリスト：スティーブン・Ｇ・ネルソン
　　　　　　　（上野学園日本音楽資料室）
　　　　　　小川伊作
　　　　　　　（大分県立芸術文化短期大学）

司会：笠原潔（放送大学）
〈パネリスト報告要旨〉

１.「琵琶古楽譜の解読をめぐって」
　　　　　　　　スティーヴン・G・ネルソン
　シンポジウム「古楽譜解読をめぐる諸問題」
の第１部として、日本・中国の琵琶古楽譜（『天平琵琶譜』から『三五要録』に至る古楽譜７点）について問題提起を行なった。拙稿「雅楽古楽譜とその解読における諸問題－種として琵琶譜について－」を更に発展させるかたちで具体的な検討を加えつつ、琵琶古楽譜の解読における方法論、主な研究成果、研究の現状および今後の研究課題について述べた。
　まず琵琶古楽譜の解読をめぐって次の点を挙げた。諸楽譜の内容が単旋律を書き表した奏法譜であること。記譜体系を形成する要素が基本的に共通であり、その中心的な要素である譜字には基本的な同一性が認められ、ほとんどの場合譜字の判読は容易であること。複数の調弦法が存在し、しかも歴史的に変化しているので、譜字と音高との関係を知るために調弦法を確定する必要があり、その作業を行なうためには中国隋・唐の音階理論、特に俗楽二十八調の知識が必要不可欠であること。琵琶古楽譜に記されたレパートリーには合奏のためのもの（「曲」「楽」）に加えて、独奏あるいはそれに準じた演奏形態のためのものも多く、後者は「撥合」（「緒合」とも）及び「手」（「秘手」「調」「調子」とも）の２種に分かれていること。
　その他、次の点も明らかにした。『天平琵琶譜』の《番仮崇》と共通する内容を持っているのは、後の諸楽譜の《番仮宗》ではなく、黄鐘調の《二手》であること。『敦煌琵琶譜』『五絃譜』『南宮琵琶譜』などで譜字の右側に多い付点は、形状的には後世の雅楽の小拍子に似てはいるものの、具体的に３つの点から分析を行なった結果、リズムとは関係なく、何らかの特殊奏法（「上げ撥」ないし今日の「返撥」と同類のものか）を示すものである可能性が高いことが判明し、従って中国の研究者たちなどが提唱してきた説のほとんどが誤りであること。学術的な国際交流の必要性が痛感される。

２.「リュートにおける古楽譜解読をめぐる諸問題」

小川伊作

リュートが19世紀末から20世紀初頭に復興された時、まずリュート固有の記譜法、タブラチュアの解読が問題になった。その際、解読の第１段階、すなわちタブラチュア上の各種の記号などの意味を知ることはその初期の段階から相当程度解決を見ていたことは、19世紀末に出版されたキレソッティ、ヴァジレフスキーらの著作から伺える。
　問題になったのは解読の第２段階、すなわち解読されたタブラチュアを、今日広く使用されている五線譜記譜法に書き換える、すなわちトランスクリプションの段階であった。これはリュート・タブラチュアが五線譜記譜法と異なり、声部進行を明示できないところにその理由があった。ここに「対位法的解釈に基づく」トランスクリプションと、「文字どおり」もしくは「厳格」なトランスクリプションの二つの方法が起こった。ケルテによって提唱された前者の方法が大方の賛同を受け、後の研究・出版において受け継がれていったが、1957年から1980年の間に３回国際レベルでの討議が行われたことは、トランスクリプションをめぐる問題の深さを示している。そこでは、オリジナルのリュートタブラチュアの価値の再認識と、現代譜へのトランスクリプションの担うべき役割という本質的な問題が検討された。
　1980年のシンポジウムでのD.A.スミスの発表は、タブラチュアの限界のみならず、五線譜の限界をも等しく指摘した点で画期的であった。記譜法というものが、演奏媒介の機能に程度の差こそあれ、依存していることを指摘した上で、「曖昧なタブラチュアと人を欺くようなトランスクリプションの背後にある実際の音楽は、どちらの記譜法においても我々の全的理解を逃れるのである。いうまでもなくこのことが批判版では両者が必要な理由である」というスミスの結論は長年にわたるトランスクリプションの方法論上の論争に一定の解決を与えたものといえるだろう。

〈シンポジウムの記録〉
　平成10年12月5日に上野学園大学で行われた第63回東洋音楽学会・日本音楽学会関東支部合同例会では、「古楽譜解読をめぐる諸問題」と題して、琵琶およびリュートという、共にフレットを持つ撥弦楽器のタブラチュア譜の解読をめぐるシンポジウムが行われた。
　最初にスティーヴン・Ｇ・ネルソン氏（東洋音楽学会）が12世紀頃までの日本・中国の琵琶古楽譜解読上の諸問題について述べ、次いで小川伊作氏（日本音楽学会）が16世紀以降の西洋のリュート譜の解読と特に五線譜への転写（トランスクリプション）の問題を取り上げた。
　ネルソン氏の発表は、調弦法が不明な文字譜を解読する場合、暗号解読（クリプトアナライズ）の手法が有効であることを示した。小川氏は、撥弦楽器のタブラチュア譜を五線譜に転写する際に生じる障害に触れ、こうした楽器の音楽を記譜する場合、五線記譜法よりもかえってタブラチュア譜の方が有効であることを示した。
　こうした問題は、インド・西アジアなど世界の他地域の撥弦楽器の楽譜化の問題や古代ギリシアの楽譜解読の問題にも繋がっていくであろう。
　シンポジウムでは、また、西洋に比べて日本・中国の場合、文献の考古学的（アルケオロジカル）ないしは古文書学的（パレオグラフィカル）研究、さらには書誌学的（フィロロジカル）研究の立ち後れが指摘された。
　最後に両発表者から共同研究の提案がなされたが、今後、様々な分野を専門とする研究者を集めた共同研究を通じて、さらなる研究の発展が期待される。（笠原　潔）

◇第420回定例研究会（1999年2月6日）
　　　　　　　　　　上野学園日本音楽資料室
○研究発表（２件）
（２番目に予定の「ワヤン上演者と宗教的職能者－悪魔払い儀礼に見るバリのダランの役割とその変化－」梅田英春（総合研究大学院）は発表者急病のため取りやめ）
１.バリの歌舞劇アルジャarjaにおける芸能者の　変遷と「グラワンngelawang」
　　　　　　　増野亜子（お茶の水女子大学）
　　　　　　司会：岡崎淑子（聖心女子大学）
〈発表要旨〉
　「グラワン」とはバリの暦上の一定の期間中に、芸能者の集団が村々をまわり、主に厄除けを目的として芸能を上演する習慣をさす。「グラワン」の中核は、獅子舞バロンによる儀礼性の強いパフォーマンスであるが、1920-1930頃にはアルジャのように娯楽性の強い芸能がバロンと共にグラワンしていたことが研究・調査から明らかになった。
　アルジャは舞踊・音楽（歌）・演劇の要素が混交した芸能の一種として人気のある芸能である。調査からアルジャとグラワンの関わりが明白に浮上してくるのは1930年代であり、当時のアルジャは村や集落の下部組織スコを活動の母体とするアルジャ・スブナン（一つの巣のアルジャ）であった。グラワンはアルジャ・スブナンにとって次の三つのメリットを持っていた。
(1)金銭収入を得る貴重な機会であったこと、
(2)経験の浅い演者たちが芸と技術を磨く機会を提供したこと、(3)他の村に自分たちの活動をアピールし、宣伝する機会であったこと（自己宣伝）。
　1950年代になると、各スコから優れた芸能者のみを集めた「オールスターシステム」によるアルジャ・ボンが流行しアルジャは最盛期を迎える一方、玉石混交の村の劇団は競争力を失って徐々に衰退する。グラワンはアルジャ・ボンの新しいシステムには適応しなかった。グラワンは共益的な性格の芸能活動であったが、アルジャ・ボンでは報酬は芸能者個人の権利とされた。またグラワンは上演の機会や知名度を求めて、自ら赴く芸能形態であったが、アルジャ・ボンの演者たちはすでに有名な優れた演者が集められており、自ら宣伝する必要がなかった。スコの衰退とアルジャ・ボンの主流化により、アルジャの担い手は村落（スコ）から一部の専門的芸能者へと移行し、アルジャのグラワンは役目を終えるかたちで消滅したと考えられる。
　グラワンはアルジャ・スブナンの活動を支え、アルジャ・ボンの土壌をつくったという点で重要な芸能活動であった。またパフォーマンスに対して報酬を払うという習慣が、少なくとも1930年代には存在していたということが、アルジャ役者の職業化を考える上で重要である。とくにアルジャはバリの芸能の中でも芸能者の専門性・職業性が高く、役者はパフォーマンスによって高額の報酬を得ることが知られている。通常プロの芸能者はいないと考えられているバリにおいて、芸能と報酬の関係、職業的芸能者の問題を考える上でもグラワンが示唆するものは大きい。

〈質疑応答〉
（質疑の時間は発表者が一人となったため30分に延長された。）
　グラワンにおけるアルジャの興行と観客の期待との関係について：もともと観客の側から求められなくても宣伝のためにやってくるアルジャと、人気を得て上演のために呼ばれるアルジャと両方があったと考えられる。
　アルジャの「プロ」化の概念に関して：ここで「プロ」と便宜上呼ぶのは、アルジャの芸能活動で生計を立てている人のことである。バリ社会では音楽や舞踊、芸能を職業とは考えない上、報酬のために行うことは肯定的に見られない場合が多い。しかし、アルジャの演者には舞踊、声楽、詩、即興などの高度な技術が要求され、これをすべて習得している人が稀であるところからも、これを「プロ」と名付けて研究している。

〈司会者コメント〉
　かつてグラワンに支えられて発展したアルジャがかなり著しい変化を遂げていることを現地調査を重ねながら考察した論文であるが、役者におけるジェンダー変化、芸能者の専門性、職業性重視への変化、共同体中心から個人性への進化などの諸点は、いわゆる境界を越えていく文化現象という点から論じることができる。さらに、アルジャ上演に伴って高額の報酬が支払われ、しかもそれが共同体の共有財産から個人単位の権利へと移行する課程は、特にバリ社会における芸能の性格や意味を経済との関係から考察する好例である。本発表は博士論文をめざした研究の課程での発表とのことであるが概念枠をどのように定め、音楽自体の変化との関連をどのように分析するかなど、今後の研究が期待される。

定例研究会開催予定
（本部）
◇第524回6月5日(土) １時30分～４時
　　　　　　　　上野学園日本音楽資料室
講演：「揚琴とその奏法―亜州回響―」
　　　　　金亜軍(Jin Yajun）
　　　　　(KIN A GUN 揚琴スタジオ主催）
研究発表：「欧米の博物館における楽器管理制度について」　中溝一恵　(国立音楽大学）
◇第525回7月3日(土) １時30分～４時
　　　　　　　　上野学園日本音楽資料室

研究発表：「近代における雅楽の『普遍化』--　大正から昭和初期における雅楽の五線譜化をめぐって--」

寺内直子(神戸大学)
他1件未定

（関西支部）
◇第194回7月3日（土）午後
　（日本音楽学会と合同）　
　　　　大阪音楽大学Ｋ号館
シンポジウム：「本土のなかの沖縄音楽文化―　関西在住ウチナーンチュ（沖縄人）へのアプローチ」
　パネリスト：岩井正浩、寺田吉孝、成定洋子　司会：井口淳子
◇第195回9月25日(土)午後2時
　　　　　　国立民族学博物館第6セミナー室
研究発表１：「土地の声とパフォーマンス―ヤップ島の踊りをめぐる考察―（仮題）」
　小西潤子
研究発表２：
"The process of historical transition in the study of Turkish makam."
　　ロバート・ガーフィアス（カリフォルニア大学）
◇第196回11月28日(日)
　　　　京都・東本願寺および大谷婦人会館
見学：坂東念仏讃の見学
研究発表：「坂東曲について（仮題）」
　　澁谷由美他

（沖縄支部）
◇第26回5月29日(土)～30日(日)
(音楽情報科学研究会と合同)
　沖縄県立芸術大学附属研究所
内容：詳細は沖縄支部通信参照
◇第27回11月中（予定）　　沖縄県立芸術大学
内容：未定
※沖縄支部通信を講読希望の方は沖縄支部までお申し込み下さい。（東洋音楽学会会員は無料）

定例研究会発表募集
　下記の定例研究会における研究発表（口頭）
を募集します。発表希望者は、発表種別（研究発表、報告等）発表題目、要旨（800字以内）、発表希望月、使用希望機器、氏名、所属機関、職名、連絡先（住所,電話、Fax、E-mail等）を明記の上、学会事務所宛申し込んで下さい。
◇第425回　7月 3日(土)
　　　　　　　　上野学園日本音楽資料室
◇第426回 10月11日(土)
　　　　　　　　東京芸術大学

会費納入のお願い
　1998年度(1998年9月1日～1999年8月31日）の会費未納の方に、会費請求書と振替用紙を同封いたしました。会費請求書で未納金額をお確かめのうえ、振替用紙にて早速払い込みください（振替用紙の住所・氏名欄には記載漏れのないようご注意願います）。会費滞納がありますと機関誌をお送りできません。
　なお、本年度より会費は以下の金額に変更となっています。
　　　正会員　　年額　8000円
　　　学生会員　年額　6000円
　　（親子、夫婦会員　各1000円ずつ増額）
　すでに本年度の会費を7000円払い込まれた方は、お手数ですが、差額（1000円）をお支払い下さい。会費請求書と振替用紙の同封のない方は納入済みです。なお、本状と行き違いに納入がありました場合は、どうぞご容赦ください。

事務機器寄贈のお願い
　事務所ではコピー機、レーザープリンター、シュレッダーの使用を希望しておりますが、経費不足のため購入できません。ご不用の機器がありましたら、ご寄贈下さいますようお願いします。

受贈図書
　図書・資料等の受贈
（1999年１月～４月、到着順）
☆は受贈者（発行者と同一の場合は省略）
『楽道』1,2,3月号，正派邦楽会
『月刊みんぱく』1,2,3月号，国立民族学博物館
『民俗芸能研究』第27号，民俗芸能学会
『猿田彦大神フォーラム年報』創刊特別号，猿田彦大神フォーラム
『Deo gratiasエリザベト音楽大学創立50周年記念誌』，エリザベト音楽大学
『研究紀要』XIX，エリザベト音楽大学
『日本音楽学会関東支部通信』第51号，日本音楽学会関東支部
『音楽学』第44巻1号，日本音楽学会
『日本音楽学会会報』第45号，日本音楽学会
『民族學研究』63-2,63-3，日本民族学会
『白い国の詩』1,2,3,4月号，東北電力(株)地域交流部
『コリア・フォーカス』Vol.6,No.6,Vol.7,No.1，韓国国際交流財団
『コリアナ』98冬季号，韓国国際交流財団
『アジアセンターニュース』No.11，国際交流基金アジアセンター
『七弦琴音楽藝術』　呂驥，☆田邉秀雄
『MLAJ Newsletter』Vol.19 No.3，音楽図書館協議会
『研究史・「琴歌譜」に記された楽譜の解読と和琴の祖型―附・「琴歌譜」研究・参考文献目録―』
『解説「ささら」に関する参考文献目録』，増田修
『「ささら」に関する参考文献目録』，増田修
『香川県の民俗芸能―平成八・九年度香川県民俗芸能緊急調査報告書―』，瀬戸内海歴史民俗資料館
『比企地方の万作』（※CD），埼玉県立民俗文化センター
『音楽研究』第15号，大阪音楽大学音楽研究所
『地域研ニュース』No.8，国立民族学博物館地域研究企画交流センター
『地域研究論集』Vol.2,No.1，国立民族学博物館地域研究企画交流センター
『日本大学芸術学部紀要』第29号，日本大学芸術学部
『日本大学芸術学部紀要〈創作篇〉』Vol.23，日本大学芸術学部
『アイヌ民族文化研究センターだより』No.10，北海道立アイヌ民族文化研究センター
『研究紀要』第5号，北海道立アイヌ民族文化研究センター
『久保寺逸彦文庫図書資料目録』，北海道立アイヌ民族文化研究センター
『プダペスト民族学博物館所蔵　バラートシバログコレクション　調査報告書』，北海道立アイヌ民族文化研究センター
『ポンカンピソシ』4（チセ住まい），北海道立アイヌ民族文化研究センター

新刊書籍
『アフリカの智慧、癒しの音　ヒーリング・ドラム』ヤヤ＝ジャロ・ミッチェル＝ホール著、春秋社、¥2,500
『一中節の基礎的研究　第1巻』諏訪春雄編、勉誠出版、¥23,400
『稲沢の民謡』稲沢市史編纂委員会編、稲沢市教育委員会（稲沢市史資料第33編）
『江戸神輿と日本の祭り』小澤宏之著、講談社、¥9,500
『沖縄のわらべうた　絵本』儀間比呂志作、沖縄タイムス社、¥2,400
『音と音楽の基礎知識』大蔵康義著、国書刊行会、¥2,200
『踊る大地球　フィールドワーク・スケッチ』山口昌男著、晶文社、¥2,840
『おわら風の盆』、北日本新聞社、¥476
『雅楽がわかる本―千年の楽家が伝える雅楽の世界』安倍季昌著、たちばな出版、¥2,800（日本の古典芸能シリーズ）
『雅楽神韻　天上の舞�宇宙の楽』東儀俊美著、邑心文庫、¥4,800
『神楽一代記』藤原昌孝著、備中神楽保存振興会
『神楽の芸能民俗的研究』久保田裕道著、おうふう、¥16,000
『片貝木遣歌考』片貝伝統芸能保存会編、片貝伝統芸能保存会
『歌舞伎にみる日本史』佐藤孔亮著、小学館、¥1,600
『歌舞伎の歴史―新しい視点と展望』歌舞伎学会編、雄山閣出版、¥8,500
『歌舞伎をつくる』服部幸雄編、青土社、¥2,800
『上方板歌舞伎関係一枚摺考』荻田清著、清文堂出版、¥8,000
『神々と祭りの姿―阿蘇神社と国造神社を中心に』佐藤征子著、熊本日日新聞情報文化センター、¥952（自然と文化阿蘇選書11　阿蘇一の宮町史）
『観阿弥・世阿弥時代の能楽』竹本幹夫著、明治書院、¥14,000
『神主と神人の社会史』橋本政宣・山本信吉編、思文閣出版、¥6,500
『狂言の国語史的研究』蜂谷清人著、明治書院、¥18,000
『近世能楽史の研究　東海地域を中心に』飯塚絵理人著、雄山閣出版、¥16,000（椙山女学園大学研究叢書1）
『軍記文学の系譜と展開　梶原正昭先生古希記念論文集』同刊行会編、汲古書院、¥25,000
『けいこと日本人』中森昌三著、玉川大学出版部、¥1,600
『芸能人物事典　明治大正昭和』日外アソシエーツ編集部編、日外アソシエーツ、¥6,600
『芸能の原風景　沖縄県竹富島種子取祭台本集』全国竹富島文化協会編著、瑞木書房、¥4,800
『御詠歌・和讃集』高橋信之著、健友館、¥1,800
『古浄瑠璃　太夫の受領とその時代』安田富貴子著、八木書店、¥9,800
『古典芸能楽々読本　はじめての歌舞伎、文楽、能、狂言』井上由理子著、アートダイジェスト、¥1,500
『埼玉の祭り囃子7　北足立地方編2』、埼玉県立民俗文化センター（埼玉県民俗芸能調査報告書第13集）
『佐渡鷺流間狂言』佐渡鷺流狂言研究会編、真野町教育委員会
『佐渡能楽むかしいま―真野能楽界を中心に』若林義太郎著、佐渡鷺流狂言研究会
『芝居小屋の二十世紀』徳永高志著、雄山閣出版、¥10,667
『声明　天台声明と五台山念仏へのいざない』天納伝中著、春秋社、CD付き、¥2,800
『声明の研究』岩田宗一著、法蔵館、¥13,000
『白鳥踊り保存会五十年史』五十年史編集部会編、白鳥踊り保存会五十周年記念事業実行委員会
『新城能楽補遺』大原紋三郎著、私家版
『世界の音楽と人々』アンドレーア・ベルガミーニ著、ヤマハミュージックメディア、¥2,200
『大正の能楽』倉田喜弘編著、日本芸術文化振興会
『田植歌研究の展開』竹本宏夫著、おうふう、¥38,000
『近松文芸の研究』佐々木久春著、和泉書院、¥11,000（研究叢書234）
『秩父の祭り　保存版』杤原嗣雄監修、郷土出版社、¥9,500
『中世伝承文学とその周辺　友久武文先生古稀記念論文集』同刊行会編、渓水社
『中世文学年表―小説・軍記・幸若舞』市古貞次著、東京大学出版会、¥6,800
『田楽考　田楽舞の源流』飯田道夫著、臨川書店、¥2,300
『伝統の継承　琉球古典芸能コンクール30年』琉球新報社事業局編、琉球新報社、¥2,913
『長崎・諏訪神社所蔵能面と能装束　国立能楽堂'97特別展示』国立能楽堂調査養成課編、日本芸術文化振興会
『名古屋女子大学所蔵芝居番付資料目録』名古屋女子大学図書館編、名古屋女子大学図書館
『南山進流声明五線譜』岩原諦信著、東方出版、¥20,000（岩原諦信著作集別巻3）
『新潟県の民俗芸能　新潟県民俗芸能緊急調査報告書』新潟県教育委員会編、新潟県教育委員会
『日本の伝統芸能　第17巻　能・狂言人形芝居ほか』本田安次著、錦正社、¥20,000（本田安次著作集）
『日本の民俗文化　重要無形民俗文化財の世界　平成11年度版』、福島民友新聞、¥25,000
『日本舞踊図鑑』郡司正勝監修、国書刊行会、¥35,000
『年中行事と民俗芸能　但馬民俗誌』大森惠子著、岩田書院、¥14,800
『能―中世からの響き』松岡心平著、角川書店、¥2,800（角川叢書2）
『能狂言鑑賞ガイド』、小学館、¥1,500（小学館フォトカルチャー）
『能・狂言のふるさと近江―古面が伝える中世の民衆文化』大津市歴史博物館編、大津市歴史博物館
『能のおもて』中西通著、玉川大学出版部、¥7,500
『能の匠たち　その技と名品』横浜能楽堂編、小学館、¥1,500（Shotor library 能楽入門）
『能の物語再発見―中森昌三が語る能の世界』中森昌三著、たちばな出版、¥2,200（日本の古典芸能シリーズ）
『野田市民俗芸能のつどい　第一回』、野田市民俗芸能連絡協議会
『はじめての太鼓』横山政司著、音楽之友社、¥2,100
『初めての能・狂言』山崎有一郎監修、三浦裕子文、小学館、¥1,500（Shotor library 能楽入門）
『花祭論』愛知大学綜合郷土研究所編、岩田書院、¥2,200
『東アジアの神と祭り』諏訪春雄編、雄山閣出版、¥14,000
『人を育てる唄―遠野のわらべ唄の語り伝え』阿部ヤヱ著、エイデル研究所、¥2,095
『ひょうごの民俗芸能』兵庫県民俗芸能調査会編、神戸新聞総合出版センター、¥2,000（のじぎく文庫）
『文楽道具帳　川上潔寄贈品目録』国立文楽劇場普及養成課編、日本芸術文化振興会
『未刊謡曲集続20』田中允編、古典文庫（古典文庫第605冊）
『南九州の恋歌』鳥集忠男著、春苑堂出版、¥1,500（かごしま文庫44）
『民族楽器大博物館』若林忠宏著、京都書院、¥1,200
『民俗芸能映像資料目録』、民族芸術研究所、¥2,500
『民俗世界と博物館　展示・学習・研究のために』日本民俗学会編、雄山閣出版、¥3,200
『昔の音今の音』木村満勢著、展望社、¥1,524
『村芝居の風景　第30回企画展』、佐野市郷土博物館
『ものがたり芸能と社会』小沢昭一著、白水社、¥5,500
『柵原町の世間話と民謡　岡山県久米郡柵原町の採訪記録』立石憲利編著、私家版、¥500
『落語・歌舞伎あわせ鏡』清水一朗著、三一書房、¥2,200
『わたしは瞽女　新装版』杉本キクエ述、大山真人著、音楽之友社、¥2,000
『笑いの芸術・狂言　よくわかる鑑賞の手引き』、婦人画報社、¥1,648（あるすぶっくす50）

前号の訂正とお詫び
　前号11頁「第29回通常総会議事録」の【添付資料1】の中で、順位と得票数の欄の間にスペースを入れて下さるよう、訂正しお詫び申し上げます。

編集後記
◇号末に、紙面の都合で前号より見送りとなっておりました制度改革案を掲載いたしました。昨年に引き続き、次の第30回通常総会で審議される予定です。
◇本号は、ICTM''99広島大会のプログラムを別冊にいたしました。どうぞご覧ください。
◇会員名簿発行のための調査用葉書を同封いたしましたので、忘れずにご返送ください。
◇新メンバーでの会報編集の2号目となりました。今回もまた、あわただしく入稿日を迎えました。会報に対する会員の皆様のご意見やご感想をお待ちしております。
◇次号は9月10日頃の発行予定です。総会招集状、大会のご案内などを掲載いたします。

会報編集委員会
理事：薦田治子、野川美穂子
参事：太田暁子、小塩さとみ、金光真理子、甲斐朋江、竹内有一、福田千絵、前原恵美、増野亜子、松村智郁子、三上康子

The end of Newletter No.46